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【2024/04/30 01:34 】 |
増幅器解析への道その0 必要な基礎知識。
 このままだと、真面目な内容で書くことが無くなりそうなので、現在進行形で勉強している増幅器の解析について書いてみます。

まずは、必要な知識についてなど。

 最終目標としては、バイポーラジャンクショントランジスタ(BJT)の使われた増幅器の、『小信号モデル化』『利得計算』『高域遮断周波数』が計算できるようになることを目指します。

内容的には教科書の受け売りですが、できる限り、特に自分の詰まったところを、細かく説明したいと思います。(誰得

それでは、それらの計算に必要な予備知識について説明していきます。
『高校レベルの知識』ですので、読み飛ばしてくださって全く問題ありません。



利得(A)の計算の基本は

A = Vout / Vin

です。そのため、必要なことは『電流(I)と電圧(V)と抵抗(R)が正しく計算できること』、これだけです。また、数値計算などは電卓に任せれば良いので、立式ができれば十分です。
これらについての知識は、直列繋ぎと並列繋ぎでの式が立てられれば十分でしょう。つまり、

直列接続において

  I = I1 = I2

  V = V1 + V2

  R = R1 + R2

並列接続において

  I = I1 + I2

  V = V1 = V2

  R = R1*R2/(R1+R2)

この式が分かっているなら大丈夫です。

あとは、容量(コンデンサ)に関して、その抵抗値(正確にはインダクタ)が

Z = 1 / j * ω * C                                  //  ω = 2 * π * f

という式が分かれば、立式に関しては問題ありません。コイルは、集積回路では(ほぼ)出てきません。
この式の意味に関してですが、ωとjに関しては意味が分からなくても良いです。jに関しては(どこかに怒られそうな気がしますが)無視してくれて構いません。重要なのは、この式に正しく代入して抵抗値を求められることと、抵抗値が周波数(f)と容量(C)に反比例する、という事実です。

さて、立式についてはこれで良いのですが、回路を考える上で幾つか知っておいて貰いたいことがあります。

一つ目は、『大きすぎる抵抗は無視(開放)する』ことです。

ここで、大きい、というのはどのくらいか、という問題になるのですが、大体周囲と比べて数十倍以上違う、というように考えてください。

これは、この計算が工学の分野であることが原因です。ものづくりの世界では、部品には必ず誤差が出ます。そのため、上位2~3桁(有効数字3桁)で値が合っていれば良いので、大きな抵抗は断線していると考えて問題ないわけです。これが何の役に立つかといいますと、次に詳しく触れるのですが、これによって容量を省き、回路を簡単にすることができるのです。


二つ目が、『増幅器には正しく動作する周波数がある』ことです。

これは、容量のしわざで起こります。
先ほど述べた通り、容量の抵抗値は周波数に反比例します。そのため、低い周波数では抵抗値が大きくなり(断線状態:開放)、高い周波数では抵抗値が低く(導線状態:短絡)なります。抵抗値が勝手に変わって、へんなとこが繋がったり切れたりするのですから、それは正しく動作しなくなるものです。

特に問題なのが『高い周波数では抵抗値が低くなる』ことです。

実は、電子回路の容量値Cは非常に小さく、pF(ピコファラッド)の世界です。p(ピコ)は10-12のことなので、つまり、周波数が1kHz程度のときでは容量の抵抗値はG(ギガ)Ωな単位になる、ということです。

そのため、基本的に『容量の抵抗値が無視できるほど高いとき』が正しく動作する周波数です。

そして、容量の抵抗値が無視できなくなる周波数、これが『高域遮断周波数』となります。

※実は『低域遮断周波数』というものもありますが、いまはおいときます。こちらも容量が悪さをします。


・・・こんなところでしょうか。もしも読んでいる方がいましたら気になる点、分かりにくい点ご指摘くださいませ。


次回は簡単な増幅器の回路図を示し、実際に利得を考えてみたいと思います。
それにあたって、ナレータ・ノレータというものの解説も行うつもりです。

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【2010/12/19 02:18 】 | 増幅器 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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