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クリスマスは妹さんと過ごしたわ。勿論嘘は言ってないわよ、羨ましいでしょう!因みに明日の晩は妹さんの彼氏(……なのかしらね?)と飲みに行くわ!なんかもう、自分で言っててばかばかしくなってくるわよ!
……ほんと、馬鹿馬鹿しい。一旦忙しくなって連絡が途絶えたからってそれ以降機会を掴めず全くコンタクトを取ろうとしないアイツも馬鹿だし、恋人関係というものをこの年齢になってもまともに理解していない・理解しようとしていないあの娘も馬鹿だし、何より深く考えず事が上手く運ぶと思って妹さんにアイツを紹介した、アイツに妹さんを紹介した私が大馬鹿者よ。どうして彼に迷惑をかける未来が、チラリとでもあの時の私の脳裏に浮かばなかったのかしら。
きょうだいの仲が良いことが普通だと、そして仲良くできるなら仲良くすべきだと思っていたけれど――志としては間違っていなかったのだろうけれど、それを行っていた私にとって家族と友人とそれ以外が未分化だったのがいけないわ。だって、思考と嗜好は伝搬するものなのだから。
特にあの娘は周りに同性しか居なかったようなものなのだから、私以上に――つまり、親密性が上がると須らく親やきょうだいとの関係と漸近するように勘違いしてしまったとしても、おかしくは無かったのよ。
もしも私が恋に恋するような人間だったら(あぁ、考えるだけで怖気がするわね)、あるいは険悪とは言えないまでももう少し距離を取れていれば――考えたら限がないけれど、幾らでもマシな現在は在ったはずだわ。
……なんだか日記らしくない内容ね。確か最初はいつも通りに、今日の妹さんが如何に可愛かったかを時系列順に書こうとしていた気がするのだけれど。
いえ、判っているのよ。いえ、判っていると言ってる時点で判っていないことも判っているのよ。そもそも私の問題、私が原因の問題だってことは判っているわ。結局、問題を解決したかったら、私がシスコンを完治させるかいっそのこと攻略する勢いで嫌われるかくらいしか無いってことくらい。現状維持して困らないのは私だけなのだから現状維持ではいけないということは、問題だと感じた時点で現状維持は在り得ないということは。
……いい加減寝ることにしましょう。
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悠「統一感が無い記述を幾つかの方向性に分離したかったというのは判るわよ。でも、どうして私が情緒不安定なシスコン役なのかしら。」
紬「えーっと、何を今更言ってるんだい?」
悠「誤魔化さないで。当初の予定通りに妹さんを時系列順に愛でる日記を書くならそういうキャラだってことで納得するわよ。」
紬(それは情緒不安定なシスコンとは違うんだ!?)
悠「でもそれは、あくまでも時系列順に日記として、ある種の成長記録として記述するということなの。こんな風に主観的且つ感情的に書くのは、私のキャラと異なるわ。今回は見逃してあげるけど、次回以降は気を付けなさいよね!」
紬「あぁうん、善処するよ……。」
紬(といっても、私はシスコンじゃないから悠に書いてもらったわけだしなぁ。)
紬(っていうか、私と悠のキャラってちゃんと決まっていたんだっけ?記録を漁ったら出てくるかな……。)
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