普通、なにか『出る』タイプの話には出るものに名前が付いてて、普通はそれがタイトルになるんだけど、これで出てくるのは、単なる幽霊かなにかなもので、それの名前が付けられないんよ。
「どうでもよいけど、タイトルでオチをばらしていないかしら。」
気にしない。ええと、『友達の友達から聞いた話なんだけど・・・』
『その友人は車が好きでさ、週末になると高速や峠を乗り回してたんだよ。』
『で、彼が夏休みに遠出したんだ。日本海側まででたんじゃなかったけな。』
『I県を通った時のことらしいんだけど、ほら、あのあたりって山が多くてさ。幹線道路を通ればよかったんだけど、山側の道を選んじゃったらしくて。最初は太い道路だったのに、段々山の中らへんの、細目の路になっちゃったんだって。』
『引き返せば良いのに、そのまま進んだらしいよ。なんだか、もどっちゃいけない気がしたとか、ともかく進み続けたら・・・急に、女の人が車の前方に現れたの。もう友人はビックリで、すぐにブレーキをふんだんだって。』
『で、止まったんだけど、轢いた手ごたえが無いどころか女の人は何処にも居なくて。それで、前方を良く見ると、なんと崖だったんだって。』
『ブレーキかけないと、確実に死んでるよね。だから、友人はその女の人(女の幽霊?)に感謝して、バックしようとしたの。そしたら。耳元で。』
「 死 ね ば よ か っ た の に」
「なんというか、二段構えで来る話ね。助けたようにみえて最後の台詞は、やっぱり不気味だわ。」
なにを言ってるんだ、悠。決まってるだろう?何処を如何見ても確定的に明らかじゃないか、これは
典型的ツンデレだよ!!!
「あんたがなにいってんのよ。」
冷静に考えるんだっよ。ほら、見えてくるでしょ!?
『いっつも山の中一人で暇してる幽霊さんだけどなんだか人が来たと思ったら崖に突っ込みそうになってて、とっさに飛び出して止めるんだけど、ドッキリな飛び出し方しちゃったこととかうっかり助けちゃったこととかを恥ずかしがって消えてるところに更に感謝までされちゃってもう恥ずかしさでテンパッちゃって「べ、べつにアンタを助けてあげたわけじゃないんだからねっ、あんたなんか死ねばよかったのよっっ//」』
って、赤面してる幽霊タソが!!
「・・・普段からそんなことを考えているの、貴女。軽く轢くわよ。」
なんか『ひく』の字、間違えてない?
とも、そういうわけなんだよ。ちなみにこの解釈は有名で、『ツンデ霊』なるじゃんるがあるとか無いとか。
「それが有名な解釈って・・・」
これ、わりと古い伝承だから、多分派生やら解釈やらをする暇がたっぷりあったからじゃないかなぁ。
最近はもう片っ端から萌える解釈をしたりする『対抗神話』を作ることがデフォルトって言うか、界隈では有名だけど。
「どこの界隈よ・・・」
と、いうわけで『しねばよかったのに』でした。今後も、所謂『萌え』解釈や対抗神話のある都市伝説の紹介になるはずだよ。
「まぁ、都市伝説に関してはwikipediaで『怪談都市伝説』とでも入れれば殆ど出てくるのだけれどね。」
う~ん。確かに、リンクでも貼れば話を挿入する必要はないかもね・・・(・_・;)
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