ちがうし、なんか最近この都市伝説っていうか怪談が頭から離れないだけやし!
というわけで、今回は『よだそう』のはなしー。
「変な名前ね。」
そういえば、都市伝説なもろもろって変な名前のが多いよね。テケテケしかりトンカラトンしかり。
「それで、これはどういった話なの?」
この子はねー、相当に亜種変種希少種が多いんだよねー。もう分類するのがめんどくさいレベル。
「あら、それっておかしくないかしら。改変が多いのって有名な証よね…悪いけど、私、そんな話聞いたことないわよ?」
それは、この子がどマイナーな割に古くから全国的に広まっていて、ある程度怪談に詳しい子なら聞いたことがあるレベルな伝わり方をするせいなんだわさ。
「・・・なに、それ。」
なにって言われても…事実、そうなんだから仕方ないよ。それでもって、この怪談は、その話の本質として中核以外の話を全然別のものに変えても何の問題もないんだ。だから、地域差も出るししょっちゅう改変されちゃうの。
「聞くほど奇妙な話ね…面倒だから、その中核とやらをさっさと話しなさい。」
うわ、身もふたも無いな。中核自体は何の面白味も無いよ?
『よだそうという非常に恐ろしい存在がいて、この話を聞いた人のところに現れる』
・・・こんだけ。
「なに、その怪談のエッセンスだけ抜き出したような変な話。」
だからー、中核自体はおもしろくないんだってばー。
「ああもう、じゃあ、有名な改変例を挙げなさいよ。」
じゃあ、よくある前後の追加分だけど
・『よだそう』は人型で、常に逆立ちをしている
・『よだそう』は悪魔のような化け物で、顔が逆さまについている。
・『よだそう』は放課後一人でいると目の前に現れる
・『よだそう』は時速100キロで移動する上に怪力なので、逃げられない
・『よだそう』は夢の中に現れるから、逃げられない
・現れたら、『よだそう』と三回唱えれば助かる
・現れたら、逆立ちすれば助かる
とかかなぁ。
「なんていうか、節操無いわね…」
節操のなさでは婆系都市伝説に勝るとも劣らないね。一応、『逆さ』っていうのはこの怪談オリジナルの特徴かな。どっから来た要素かよくわかんないけど。
三番目以降はよくある設定だね。三回唱えるのは撃退時の定番文句。口裂け女の『ポマード×3』とか。三回唱えないとよだそうの仲間にされてしまうっていう、トンカラトンっぽい改変もあったような。
「こうも実態がないと反応のしようがないのだけど。」
いま思いついたけど、不思議ちゃん設定にすればなんとか萌えられる気もしてきた!?
「一応、確固とした実態のある怪談を対象にしてるんじゃなかったのかしら?安易に擬人化する方針ではないでしょうが。」
失敬失敬。ともかく、実態がほとんどないのが実態なのがこの話なのでした。
「…ねぇ、それなら、どうしてこんな『よくできたとはいえない』話が全国レベルで残っているの?」
ああ、それは、まだ悠にこの怪談のキモっていうか、オチを話してないからだよ。
「あら、あの話にまだ続きがあるのかしら。」
全然。っていうか、ここまで聞いてたら気づいてもいいと思うんだけど…重要なのは、この怪談の名前そのものだよ?改変の中にも一応ヒントあったでしょう?
「・・・・・・うわー、くっだらないわねー。」
怪談真っ只中の小学生にしちゃ、最強の対抗神話だと思うけどね。
「あら、でも…そうすると、今回の記事の内容って…」
まぁ、半分半分ってとこかな?
[1回]
PR