むしゃくしゃしたので勢い余って『とっぱら』を買いに行ったら、気が付いたらこのホラーゲームを買っていました。
「ホラーゲーム?同じフロアで買ったのでしょう?」
いや、タイトルを見ての通りホラーゲームじゃないの?
「18禁って書いてあるわよ。」
行き過ぎたレベルの恐怖描写があるってことだね!
「……まぁいいわ。」
「どんなゲームなの?」
『時子さんの電話』っていう〇〇日後に死ぬ系の呪いな都市伝説に巻き込まれた主人公が、呪いを解くためにいろいろする、っていうはなし。
「あら、じゃあタイトルにある都市伝説っていうのは、その時子さんのことなのね。」
ん、それだけじゃないのがうまいところかな。呪いをとくには、時子さんの(ものだといわれている)携帯電話に届くメールの意味を解読することが手掛かりになるって言われてるんだけど、メールが届く条件が『都市伝説に関係している場所に近づく』ことなんだよ。だから、結果として時子さんの都市伝説を解決するために、他のさまざまな都市伝説の謎に迫る、っていうのが話のながれになっていくんだ。
「多少強引な気もするけれど…まぁ、やりたいことはわかったわ。
謎に迫る、ということは簡単な木構造分岐の話じゃなくて、探索型ADVなのかしら。」
そのとーり!7日間の期限で、『その日誰と行動するか』と『どこに行くか』を決めて探索を行うことになるんよ。発生する都市伝説はヒロイン(同行者)によって変わるようになってて、大抵は数日に渡って解決するから、まぁ基本的には同じ人と七日間過ごせばいいことになるのかな、たぶん。
~プレイ開始~
「これ、2009年発売のゲームよね?」
うん、そうだけど?
「なんていうか、タイトル画面やシステム周りがちゃっち――」
いやー、なかなかにOPはいいかんじだね!
「……まぁ、ホラーっぽいオープニングね。(別に、徹頭徹尾誉める必要はないと思うのですけれど。)」
~プロローグ~
「・・・」
・・・
「ねぇ、さすがにこの文章は――」
・・・
「・・・」
~時子さん登場~
いいねぇ、いいねぇ。いいよいいよこういう微妙な違和感的登場!
「興奮しすぎじゃないかしら。そこまで演出その他、盛り上がってないじゃない」
もう私は演出とか置いといて行間を読みまくる方向で決めたので いいや、見るところはそこじゃないんだよ。なんていうの、こう、明らかに超常現象じゃないんだけど、どう考えてもあり得ない怪異っていうの?そういうのが都市伝説スキーにはたまんないんだってば!いや、このライターはわかってる人だよ!
「分かってても、この文章じゃ――」
~あれ?(背景)~
……あれ?
「どうしたの?背景画像なんか見て。」
状況説明をすると、今まで主人公の喫茶店の場面だったのが喫茶店の周囲の背景画像になったんだけど……気のせいかな、なんだか見覚えがある場所のような……
「確実に気のせいでしょう。」
いや、この建物と看板に見覚えがあるんだけど。
「よくある(?)偶然か記憶違いじゃないのかしら。建物の形状なんて、あるていど似かよるものでしょう。」
んー…いや、なんていうか、勘違いやデジャヴュなんてレベルじゃなくて、つい最近、っていうか今日見たばっかりの建物のような気が……午後に踊ってきた建物のような……
「なにわけのわからないこと言ってるのよ。」
う~ん・・・?
~探索画面~
やっぱりそうじゃないか!!!!
「いきなりどうしたのよ。」
いやはや、地雷ゲーだと思ってたけど、いや、うん、正直ちょっと投げようかと思ってたけど、これは確実に完全クリアしないと!
「やっぱりあなた自身そう思ってたのね…じゃなくて、どうしたのよ。」
偶然このゲームを手に取ったのも運命なら、このゲームの舞台もまた運命だったんだよ!さっきのは勘違いじゃなかったんだ!
――どうみても地元です本当にありがとうございます。
「へ?地元って、今住んでる、地元?」
うん、地元。さっきの背景画像の建物、今日私が帰りによったゲーセン……王子サンスクエアだよ。
「えっと……言実町が舞台の話よね?なにかの間違いじゃなくって?」
いや、探索画面の表示でも、ご丁寧に『言実駅前サンスクエア』ってなってるし……っていうか、背景画像の大半に見覚えがあるんだよ、これ。
『言実駅前サンスクエア』は王子サンスクエアだし
『言実駅前』に写ってる駅はどう見ても王子駅だし
『南木通り』は北本通りだし
『大正通り』は明治通り
『首都高通り』は王子駅を出て左にある首都高沿いの通りのことだし
『外様通り』は……名前は何を捩ってるか知らないけど、王子神社の前の道だよ。ご丁寧にカレー屋さんがあるし。
『言実神社』王子神社だね
『賀茂美稲荷神社』は王子稲荷神社、保育所のある神社。
『椿装飾稲荷神社』は装束稲荷神社……こんな珍しい名前の神社、他にないから間違えようがないし。
『都電后川線言実駅』都電荒川線だね、たぶん。飛鳥山駅かな。
『幽霊坂』王子稲荷神社の横の坂だわさ……あれ、この旗の字、間違えてないか。
『春香公園』は多分飛鳥山公園だし…喫茶店はさすがに見覚えがないからわかんないけど、舞台は確実に王子駅周辺だよ!まさに地元!
「無意味な偶然ね…王子駅から徒歩十分圏内、写真を撮るのが楽そうだわ。」
や、むしろ地元愛?
っていうか、シナリオ中でもちゃんと明記されてるんだけど…王子周辺って確かに稲荷信仰が強くって、初詣客が結構狐のお面をつけていたりとか、いろいろあったりするんだよ。だから、こういうのの舞台としてはなかなか良い土地柄なんだ、って物知りぶってみたり。ともかく、きっとライターさんは地元愛あふれるひとなんだってばよ!
「地元で片っ端から都市伝説に遭遇するなんてたまってもんじゃないわよ。」
ええっ!?どう考えても素晴らしいじゃないか!
そういうわけで…最初は投げようかと思ったけど、ディスティニーな神ゲームだったみたいです。よって時間はかかっても、このゲームの感想は最初から最後までする予定に変更いたしました!
「だからって、個別にカテゴリを作るのはやりすぎじゃないかしら……」
HAHAHA,むしろ今後発売されるゲームを問答無用で買う気にすらなってきたよ!
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