◇ ◇ ◇ ◇
という訳で感想をくっちゃべります。
「私の疑問はスルーなのかしら。」
スルーです。今は感想が書きたいだけなので禅問答はいたしません。
「まーた目新しい言葉をむやみに使って……。判ったわ、それで、どんな順番で感想をするの?普通に掲載順かしら。」
んにゃ、手元に本があるわけでないので掲載順は判らないです。だから学年順でやります。
「じゃあ、順当に昇順かしら。」
そうだね。先輩のは後にしたいし。
◇ ◇ ◇ ◇
「そうなると……最初はHISさんかしら。」
一年生で唯一個人原稿を出してくれたね、凄いね、有望だね。
「元々、自分でマンガを描いていたみたいだから、当然と言えば当然なのかしら……?」
いやいや、それでも実際に原稿を出したことは無いはずだし、デジタルも初めてのはずなのにさ、期末試験と被ることが明らかに判っている締切に対して、原稿を出そうと言う意志は素晴らしいことだよ。
「あぁ、そういえばタブレットは入ってから買ったとか言っていたわね。新しいことにチャレンジするその意志は私も見習いたいところだわ。」
ねー。
んでまぁ内容だけど。なんと少年漫画だよ!
「いや、いままで少年漫画っぽい人いなかったけれど。そんなにエクスクラメーションするほどでもないでしょう。」
んやー、私は楽しい物よりも物語・可能ならば謎の有るような、何考えてるかが滲むようなお話が読みたいから、この傾向が後に続いてくれると嬉しいかなーって。
「(相変わらず、人の質問に答えないわねぇ。)」
そして中身も良いね、まず漫画になってるし、そして何より良い厨二具合だね、非常に典型的に厨二厨二しているよ!
「厨二臭いってことね。」
我々の業界では褒め言葉です。そしてまた、良い厨二的オープニングで話がいったん終わったところで、これまた典型的厨二あとがきを追い討ちのように畳み掛けてくるところにセンスを感じるね。
「あとがきって……コレよね?この作品解説(?)よね。」
コレってなんだよコレって。
いや、このあとがきは実にすばらしいんだよ。本編で十分にテンプレ厨二だけど、今回はオープニングだから、まだ展開上は主人公が巻き込まれた程度……特に俺設定があるわけでもないし厨二翌力がちょっと弱いじゃん?そこに、この、典型的厨二後書きをぐっと押し込むことで発生する、この初々しき醸し出された厨二感。これにより『導入部で終わっている』こと逆に利用して初々しさや仄かなエター感による厨二翌力を高めている訳ですよ!計算されつくした所業と言わざるを得ないね。
「……褒めているのよね?」
もちろん!後書き(後ろの方の奴)見る限り、HISさんも判ってやってるんだから。ここまで後書きを有効活用している例は見たことが無いかもしれないよ。
……ケチをつけるとしたら、後書きで先の展開を煽ったことかね。良くも悪くも、本編は割とテンプレだから、『先が全く予想できない』っていうよりも『良くできた導入だ』って感じなんだよね。だから、先の展開をプッシュするよりも今回の本編に関して、もっとメタメタしい厨二文章を乗っけた方が効果的だったと思う。無論、実はガチで予想を裏切る最高の厨二展開が続きとして用意されていて、それを効果的に演出するために、敢えて凡庸な煽りを入れているだけかもしれないけれど。
◇ ◇ ◇ ◇
「次は二年生ね。」
いっぱい出してくれたね。凄いね。
「横のつながりが強いのよね。理由はどうあれ、大学に入るまで絵を描いていなくても漫画を描いてくれるのはいいことね。」
折角ほぼ全員が書いたんだから、二年生内の相互評価ランキングとか作ってくれないかなぁ。
……ほぼ全員で思い出したけど、oissyu先生が出してくれなかったのが本当に心残りです。前回のが面白かったから、素で続きか新作を期待していたのに。
「流石にこのテスト直前に、20P超も描いていたら単位が危ないわよ。冬に期待しなさいな。」
そうするー。んじゃ、感想しようか。最初はだあれ?
◇ ◇ ◇ ◇
「春日井さんにしましょうか。可愛い女の子がゆるゆるする四コマね。」
キャラが可愛いねー。
「流石よね。コマ数の多い四コマ漫画で、各コマで安定して可愛いキャラクターを描けるっていうのは素人から見たら途方もない技術だわ。」
そーだねー。あと、すごく『ぽい』よねー。
「……ちょっと、他に何か無いの?」
いや、こういう四コマの雰囲気は完成されていると思うのでこれでいいのではないでしょうか?
「なんだかやる気のない感想ねぇ。」
四コマはね……なまじっか今までに個性的な人が多いから、こういうぽいものだと作画と雰囲気が出ているか否かくらいしか私に言えることがないんだよ。
「だったら作画の話を細かくしなさいよ。さっきも言ったけれど、作画いいじゃない。」
そんな高尚な話ができるんだったら、私も絵が描けているさ……!
◇ ◇ ◇ ◇
「次はシャロルさん、女の子が(ry四コマね……なんか嫌な予感がするわ。」
キャラが可愛くてそれっぽさも出てるよねー。ぽいよねー。
「ああやっぱり。」
……流石にアレなので後で追記して書き足したい。
◇ ◇ ◇ ◇
「次はMASAさんで。」
謝罪ポーズがそれっぽいと思いました。
「一コマにしか言及していないじゃない。キャラにたいしてとか、ストーリーに対してとかも何か言いなさいよ。」
ツリ眼に見下されるとか割とご褒美よね。最後のページがやりたいことやっている感じで良かった、っていうか寧ろ前半と後半のページ数を逆に――彼女さんに喫茶店でジト目で責められるシーンを臨場感たっぷりに表現した方が良かったと思います。多分そっちの方がメインの話だろうし。フェチ漫画でもいいじゃない。もっとやりたいことをやりたいようにやろうよ。
◇ ◇ ◇ ◇
「段々感想が雑に、っていうか最初以外雑な気がしないでもないけれど、次はキトラさんね。」
個人的に、二年生の中で一番良かったと思う。
「あら。その心は?漫画としてはコマ割りやテンポが良いとは言えないでしょうし、絵も、春日井さんやシャロルさんと比べたら拙さはあるわよ?」
とりあえず現在のできる範囲でやりたいことをやりたいようにやったように感じたんだ。
ほら、幼い女の子が好きな人じゃない?ましまろとかあの辺特有のそれっぽさが出てるし、なによりも何気ない話なのにこう……業を感じるんだよね。
一貫してやりたいことが決まっていて、それが十分表現されているって言うか。絵柄に関しては、(ガチイラコンの時も思ったけれど)十分描きたいものが描けているから良いと思う。私は何よりも『自分のやりたいことをやっている』のが好きだし、更に自身の技術の範囲でバランスよく纏められている点が良かったよ。
こんな機会はなかなかないんだから、もっと自分のやりたいことをやってもらいたいし、何に興味があるのか、何が好きなのか、どんな理想の風景を持っているのか、そういうのが伝わるような漫画こそ私は読みたいんだ。
「どうせ娯楽なんだから、漫画は読んで楽しければこそだと思うけれどね。面白みがあってもオモシロクなかったら意味がないじゃない。」
◇ ◇ ◇ ◇
「二年生最後はあかべこさんね。」
……
「何よ、また短い感想しかないの?」
……完全にメタじゃないか。
「は?」
だから、『都市伝説』『探偵』とか完全に私メタじゃないかと言っているんだよ。
「あら、良かったじゃない。(沈黙は、感動で言葉が出なかってのかしら。)テーマはアナタの好みだったみたいだけれど、内容はどうなの?」
本来、恐怖を想像力が具現化した存在である都市伝説の怪異を、逆に『特定性質の恐怖を持っている人間』の所に『実在の怪異が出現する』っていう解釈はね、非常に良いよ、素晴らしい解釈だよ。
既存の都市伝説の解釈だと、あくまでも噂ありきで怪異が存在する……土着神や悪魔やらと同じ扱いがされているから、怪異が出現するための最低条件として『噂の流布』があるんだ。
でも、怪異を『恐怖そのもの』として扱う場合は被害者が噂を知っている必要が無いし、何より恐怖そのものとして扱うと、使いようによっては対抗神話が効かない展開もありえる訳でもうそれだけで夢が広がっていくしそれ以外にもオチョナンさんを仮面にしているってことはまさかの不安の種由来の怪異の解釈まで出てくるかもしれないってことで本当に夢がひろがりんぐなんだけど
なんで4ページしかないんだよ!
「えー。単に忙しかったんでしょ。」
キミは馬鹿か、どう考えてもあと8ページは無いと完成しないっていうか意味が無いっていうか寧ろマイナスですらあるじゃないか!どう考えてもここからが無限に面白くなるところだろう、せめて最後に設定で1ページくらい文字で埋めてくれよ、ここで終わっちゃ、只のよく判らないナニカじゃないか!ああクソ、これだけ美味しそうな素材を用意しときながら何一つ食べれるものが無いのは見ていてイライラするんだよ!!
「(普通に見たら、4ページで終わることだけを先に決めて何となくで描き始めたけれど好きなものを羅列しただけで終わっちゃったモノに過ぎないんじゃないかしら。いくら自分が好きな題材だったからって、解釈がちょっと無理やりよね。)」
早く続きを書け、プリーズ!
◇ ◇ ◇ ◇
次は三年生ので。
「副部長からでいいかしら。」
いいとも!
……いや、相変わらずフリーダムだな。
「褒めてるの?」
多分。間の取り方って言うかなんていうか、これは彼にしか描けない何かだと思うから、もっとこの方向性で突き抜けてくれると凄い物が誕生するかもしれない、いや、既に萌芽している。どうやったら4コマのルール内でこんなオンリーワンが出現するんだ。やべぇ。
あと、さっき言った基準で言うと、FPSなネタが描きたかったんだなーっていうのが過剰に伝わってくるので良いと思います。
◇ ◇ ◇ ◇
「次は部長ね。」
褒めるところしかないから長文感想なんて書くだけ無駄だよね。
「イキナリ卑屈になったわね。」
やー、もう、あんだけの日数で、この作画で、しかも毎ページ毎ページ笑わせに来ているのにテンポも良いし。ギャグセンスやばい、読んでて楽しかった以外の感想が出る訳ないよ。
「先刻、アナタ『やりたいことやってるのが良い』とか言っていなかったかしら。」
何を言っている、これはTSして分身してきゃっきゃうふふしたいっていう願望の漫画だろう。完全にヤりたいことをヤりたいようにヤっているじゃないか。まさかここまであからさまに表現されるとは思わなかったけれど。
◇ ◇ ◇ ◇
「次は四年生の.COM元部長。」
絵の上達がヤバいね。無茶苦茶巧いね。作画丁寧だね。
「他に感想は……ってまぁ、これに関しては作画にしか言うことは無いわね。完全に『作画:.COM』だし。」
ホント、スゲー上手くなったよね。折角うまくなったんだから、パロディじゃなくって前の漫画の続きとかガチイラの漫画を実際に描くとかやってみてほしいんだけど。
◇ ◇ ◇ ◇
次は先輩。
「誰か忘れていないかしら。」
自分のは後で別に反省会するよ。だから今は置いといてくれ。
「そうなの。(本当に後でするのかしら。)
じゃあ、次はTrick先輩で。」
このね……ワクワク感がね……!自分のやりたいことが判っていてそれを実現するのに十分すぎる技量があるともうね……!面白い以外に感想は無いね!
「アナタ、単純よね。」
なんとでも言え。厨二企画の3先輩のモノが面白くないわけがないだろ。そして面白い以外言えるわけないだろ!
◇ ◇ ◇ ◇
と思ったらラストにド級の精神攻撃ですよ!
「えっと、りぜるる先輩よね。」
やめて、可愛い絵柄で精神抉りに来るのやめて!
あぁもう、私は最初から何者かになれるだなんて思ったことは無かったんだから、まるで何者かに成れる可能性があったかのような現実の仮定は、それだけで根幹を揺るがす事態なんだよ。ちっぽけでも自己顕示欲を満たせるならばいいじゃないか、それは幸せなことじゃないか。物語を見ることしかできないよりは、消費し続けるしかないよりは、何かしらを自分がしたいように表現できるのは、ずっと良いよ最高に幸せだよ。そこを見ることすら絶望なのに、さらに上を見せて、しかもそこにたどり着けないことまで一緒に伝えないでよ。何処にも行けなくたって、自分がここに居るって、それを主張することができているなら、それは十分に尊いじゃないか。どこかに行く前に、そもそも存在しているか判らない時は、どうすればいいのさ。だいたい……
「えーっと?精神削られる話だったのはもう十分判ったから、他に何か無いかしら。」
単に現実付きつける鬱い話なだけだったらいいんだけどさ。私には最後のページが呪詛に見えて仕方がないんだよね。
「恨み言を言うような人かしら。」
いいや、違うよ。そういう意図は無くて、私が勝手に勘違いしているだけだよ。でも、最後のページが呪詛ならばこの話自体が呪詛に他ならなくって、だとしたら、私は呪いに罹ったんだろうね。
「まーたカッコつけてる。」
……ばれた?
「言い回しがダサすぎるのよ、本心のつもりなら、もっと自然な言葉を使いなさいな。」
へいへい。
兎も角、こういう内面的なことを正確に表現できるって言うのは、本当に凄いよ。真似したいけれど、一体どうすればいいんだか。
◇ ◇ ◇ ◇
最近アクサラが個人的に急上昇してヤバい。
◇ ◇ ◇ ◇
8/2 追記
やべぇ!折角漏れが無いように学年順にしたのにどうやら漏れがあったようだよ!
「フレベル先生の漫画ね。アンタ、確かそれ締め切り前の時点で読んでいたはずよね。なんで忘れてるのよ……。」
き、気を取り直して感想を語っていいですかね。
「(忘れていた、って時点で感想語っても白々しいわよねぇ。)」
今までの内輪ネタ系スタイリッシュ厨二漫画から一転、滅亡系厨二漫画がやってきました。
「(一転……?)ガチイラコンといい、フレベル先生はネタ被りの呪いでも罹っているのかしらね。」
全然違うよ!Trick先輩のは移民系一人ぼっちだけどフレベル先生のは全滅系一人ぼっちだよ!抑々何年何百年放置されてるか判んないから、探索自体が完全な徒労の可能性がより高いんだ。だからこそ感情の乏しい、同じことをひたすら繰り返せるロボットという設定が光るんじゃないか!
「へー。」
ちくしょう、感情のこもっていないリアクションをありがとうね!
今回のTrick先輩の然りフレベル先生の然りきつねび先輩の最初の漫画然り、こういう雰囲気の漫画は大好物なので嬉しいにもほどがあります。しかもこれは続きが書かれることが明言されているので非常に楽しみです。次回はスタイリッシュ厨二アクションになるのかなぁ?わくわく。
「続きを書くって言って書かれる例は非常に少ないわよ。」
カンドラの匣は続いたからきっとこれも続くはずだって信じてる。
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