◇ ◇ ◇ ◇
まーた妹ゲーか。
「確かにメインヒロインは妹だけれど……。別にたくさんの妹に囲まれてきゃっきゃうふふとかそういうゲームじゃないわよ?」
妹と従妹と従妹の友人と幼馴染と幼馴染に囲まれてきゃっきゃうふふするゲームなんだろ、どんだけ閉鎖環境が好きなんだよ……。
「奇異譚とはそういうものでしょう。閉鎖コミュニティと異界からの来訪者が居ればそれで十全よ。」
話を奇異譚に逸らそうとしているところ悪いけど、このゲームを買おうと思った切っ掛けは、妹ゲーとして紹介されてたからなんだろう?
「それは否定しないわね。っていうか、別に私は自分が妹キャラ萌えであること自体は否定していないわ。肯定するわね。」
それなのにシスコン扱いすると怒るんだろー。めんどくさいなー。
「…………」
いや、黙られると困るんだけど。
「いえ、意気消沈して沈黙したわけでは無くて。言い淀んでるのよ。」
(どちらにしろめんどくさいな。)何を?
「…………最近気付いたのだけれどね。」
うん。
「気のせいかもしれないけれど…………私、シスコンかもしれないわ。」
…………はい?
「あ、うん、急にこんなことを言われたら奇妙に思うわよね。でも、」
いやちげーよ、今のは思ってもみなかったことを急に言われた驚きじゃなくて、当たり前のことを今更言われた呆れだよ、声音で察して。
「(声音って言っても、文字情報しかないじゃない。)」
で、何を今更?
「今更じゃないわよ。アナタが言ってるのは多分妹キャラ萌えのことを言ってるのだろうけど……」
いや、二次元じゃなくて、妹さんのことでしょ?今言ったのって?
「あー、うん、そうね。そうなのだけど……」
知っているって。時々キミがその手のツイートをしているじゃないか。
「えーっと、そうなのだけれど、そうじゃなくて、」
っていうか、そうだろうが、そうじゃなかろうが、もっとドロドロした意味だろうが、それを考えが纏まる前に書くのはいろいろと拙いと思うので、ちょっと自重せい。
「や、でも……」
でもも案山子も無いよ。結論が出るまで書かない方がいいことくらいは判るでしょ?
「それは……まぁ……。」
んでもって、キミが考えたことを書くべきかについては、結論が出た後にもう一度考えるべきだよ。
「…………」
OK?
「相手が考えていることが判っている前提だと、会話文がとんとん拍子で進み過ぎるわよね。面白みがないし、読み手は判りにくいと思うわ。」
……肯定として受け取っておくよ。
つーかアレだ。悩む暇があったらゲームをさっさとクリアしろよ……。あと一人じゃないか……。
「ここに来て、ctrlを押せない事態に直面してしまったのよね。」
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