◇ ◇ ◇ ◇
「ええ、名月お義姉ちゃんによって、私はシーンに入るとコントロールスキップが必須になる現象を現在進行形で克服しているわ。」
へー。
……ん?
現在進行形ってことはシーン読んでる途中でこれを書いてるってことだよね。
なんでまた、そんな中途なことをしているの?さっさと進めればいいじゃない。
「それは、その……。
ぁ……のよ」
へ?なんつった?なにか言いづらい事でも……
あー、あれか、所謂賢者というやつか。なるほど。
「ち、違うわよっ!そんなわけないでしょう!」
またまたー、恥ずかしがらなくたっていーじゃない。えーっと、その名月お義姉えちゃんが、すっげー可愛かったんでしょー。
「だから、違うって言ってるじゃない!甘すぎて進めないのよ!
嫌悪感なく読み進められはするけれど、告白直後や初デートなんかのラブラブなシーン以上に甘ったるすぎて、10行以上直視していられないの!
ゲーム起動して少し読んで赤面してゲーム終了してああああああーってなってるだなんてもう自分でも何やってんだって感じよ!あぁ、もう!」
よーわからんけど、楽しんでるみたいねー。
「えぇ、まぁ、楽しいわね。4年越しで漸く楽しめるようになったのは素直に嬉しいわ。
ただ……こうも甘さがヤバくて進めないと、今まで嫌悪感のように感じていたものは瞬間的に甘さが上がり過ぎて、脳が拒絶反応を起こしていたんじゃないかって気までしてくるわ。」
んー、今迄はゲロ甘過ぎて直ぐ吐いてたけれど、漸く舌が甘さに慣れたって感じ?
「えぇ。や、勿論嫌悪感を抱いていた理由はそれだけではないけれどね。
しっかしまぁ、直視したらここまで甘い物だとは思ってもいなかったわ……」
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